2009年 02月 14日
昨日は無理を言って、早めに仕事をきりあげてもらった相棒に子供をたくし 夜一人で映画を観に出かけた。 私がそこまでして観たかったものとは『ヤング@ハート』という映画。 アメリカのマサチューセッツ州にいる平均年齢80歳の老人たちで 結成されているコーラス隊の話。 コーラス隊と言っても聖歌を歌ったりするのではない。 ロックやR&Bをおじいさん、おばあさんが歌ってしまうのである。 日曜日、一足早く観に行った母の感想と私の感想は大体同じ。 最初にロックやR&Bの課題曲を聴いたときには耳をふさいで不快感を表したり、 ぽかんとしていた老人たちも、歌詞を理解し何度もリハーサルを重ねるうちに、 それらの曲を完全に自分達のものにしてしまう。 彼らの体(魂)を一度通過して、口から出てくるメロディーは、 もはや原曲とは違う曲になってしまうのである。 上手い、下手なんていう小手先のものではなく、それを超えて 人の胸になにかを訴える力のある歌になってでてくるのだ。 それは、彼らの生きてきた人生そのものがこめられているからなのかもしれない。 刑務所で彼らがライブをやったとき、最初は極悪人のような人相をしていた 受刑者たちも歌を聴くうちに、みるみるうちになんともいえないいい顔になっていったのが とても印象的だった。 途中で、一緒に練習してきた中心的な役割をしていた仲間が2人病気でなくなってしまう。 それでも彼らは、歌い続ける。亡くなった仲間のぶんの気持ちもこめて。 デュエットのパートナーを失った80歳フレッド・ニトルがソロで歌うColdpleyの”Fix You”には 心をうたれた。 人の心をうつ(もちろん、彼らはまず楽しいからやっているのであって 人の心をうつことを目的にやっているわけではないと思うのだけれど)ということとは・・・ ということを観たあとにも考えている。 そうそう、彼らはどんなときにもユーモアも忘れていない。それがステキだと思った。 それは年齢からくる余裕なのか、どんなときにも常に人生を楽しんでいこうという 姿勢からくるものなのかはわからないけれど。
by anemonexs
| 2009-02-14 14:19
| 本・映画・音楽
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