2008年 11月 13日
筑紫哲也さんが亡くなって、いろいろな番組で特集が組まれている。 何気なくそれを見ていたら、とても親近感がわいたことがあった。 筑紫さんは転校生だったせいか、大人になってどこにいても帰属意識がなかったそうだ。 私も小さい頃からあちこちに住んだ、いわゆる転校生だった。 そのせいかはわからないけれど、いつもどこにいても誰といても、なんとなく そこが自分の居場所ではないような気がしている。 住む場所、働くところにしてもそう。 いつかは、ここではない何処かへと行くのだという気持ちがぬぐえない。 もしかして、実際にはもうどこにも行かないとしても・・・ 結婚して子供がいる今でさえ、ふわふわうろうろしている気持ちの自分がいる。 よく周りの人から、家賃をたくさん払うぐらいなら家を建てたら・・・と言われる。 私も、そのほうがどんなにかいいだろうと思う。 でもひとつの場所にずっと定着して住む、ということが想像できない。 家を建てる場所、ずっと住み続ける場所が自分にとってどこなのか決められない。 以前、パラグアイに少し長く滞在していたときに、 日系人の若い人たちと食事に行く機会があった。 彼らは、私より現在の日本の音楽や文化などに詳しく CDなども日本から取り寄せたりして聴いていた。 彼らは言った。 自分たちはパラグアイにいても、日本に行ってもどちらにも本当に心から馴染み 受け入れてもらえることはない、中途半端な立場だと。 パラグアイ人でもなければ、日本人にもなれないのだと。 私はそれを聞いて、すごくその気持ちがわかるような気がして胸が痛くなった。 現実の居場所だけでなく、心の中でもいつもどこにいても所在なさげな自分がいる。 私はずっと同じ場所に根をはって生きていく人や生活に憧れているけれど、 結局は根無し草のようなこの気持ちは消すことができない。
by anemonexs
| 2008-11-13 20:49
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